くのいち生徒会 こいき七変化!!/もりちかこ先生
今回は『ちゃお』で連載していた『くのいち生徒会 こいき七変化!!』(以下『こいき七変化』)について綴っていきます。
『こいき七変化』は能力者の集まりのお話
▼概要・あらすじ
・タイトル:くのいち生徒会 こいき七変化!!
・作者:もりちかこ 先生
・掲載:ちゃお(2002年7月号~2002年12月号、2003年2月号~2003年7月号、2003年10月号~2004年3月号)
・単行本:全4巻
主人公のこいきは超お嬢様学校・私立地神女子学園の生徒会長で、氏巻男子中学校の遼太郎に恋をしている。
こいき、千里、みのり、弥生の4人の生徒会メンバー全員は、世界に10しかないと言われる不思議なまが玉を持つ能力者たち。
夏休みに差し掛かる頃、こいきたちは学園長に「どんな願いも叶えられる宝を探せ」と言われる。
自分たちの願いを叶えるため、言われるがままに自分たちの能力を使いながら宝探しを始めるが…。
▼主な登場人物
☆乙女七変化
・服部 こいき(はっとり こいき)
私立地神女子学園の生徒会長。能力は忍者で乙女のリーダー。明るく元気な女の子で、遼太郎のことが大好き。宝への願いは「遼太郎と両想いになること」。
・出雲 千里(いずも せんり)
生徒会副会長で能力は侍。中世的なルックスと男勝りな性格で、女子生徒からの人気も高い。宝への願いは「日本一強くなること」。
・真田 みのり(さなだ みのり)
生徒会会計で能力はあやつり師。笛(フルート)の音で他人を操ることができる。金目のものが好き。宝への願いは「大金持ちになること」。
・斎賀 弥生(さいが やよい)
生徒会書記で能力は発明家。学園始まって以来の才女で、発明と研究が趣味。宝への願いは「研究所を作ること」。
・新倉 みり(にいくら みり)
関西弁を話す小学生。まが玉を集めるために小学校に潜入したこいきたちと出会い、霊能者としての力が開花する。
☆艶若衆七変化
・藤林 遼太郎(ふじばやし りょうたろう)
氏巻男子中学校生徒会長。能力は忍者で艷若衆のリーダー。絶滅状態の忍の里を守るために宝を探しており、乙女とは敵同士だった。のちにこいきの彼氏になる。
・国見 虎之助(くにみ とらのすけ)
生徒会副会長で能力は侍。鼻が利き、匂いで女の子の存在を識別できる。
・晴間 響(はるま きょう)
生徒会書記で能力はあやつり師。童顔で小学生のような外見。みりと同じように霊感を持つ。
・紀之国 鋲吾(きのくに ひょうご)
生徒会会計で能力は空手家&アイデアマン。弥生に一目惚れし幾度となくアタックするも、弥生からは「暑苦しい」と毛嫌いされる。
『こいき七変化』の感想
当時の私は“こいき”の意味がわからなくて「変わった名前だな~」と思っていたのですが、成長して読み返したときに“こいき”=“小粋”だと知って「めっちゃ小粋な名前!」となりました。笑
あと“艶若衆”っていうオシャレなネーミングってどうしたら思い付くのでしょうか。
マンガ家さんのセンスってすごいですよね。
もり先生の作品は『スパーク!!ララナギはりけ~ん』や『チャームエンジェル』のイメージが強い人が多いかもしれませんが、私個人としては『ちゃお』を読み始めたときに連載されていた『こいき七変化』が印象深いです。
また、当時もり先生は『こいき七変化』と一緒に『ミニモニ。』のマンガも連載されていました。
この連載期間、すごく大変だっただろうなぁ…。
もり先生はギャグとシリアスのギャップがある作風が魅力ですよね。
『ララナギ』はもり先生自身も「ヨゴレマンガ」と発言するくらいギャグに振り切っていて爽快!
対して『チャームエンジェル』は主人公の暗い過去もあり、どの作品よりもシリアスシーンが重め。
『こいき七変化』はギャグ、シリアス、恋愛のバランスがいい作品だと思っています。
本作は全4巻ですが、全体の構成は3部に分けられています。
1巻は話の導入にあたるのでギャグ要素が多め。
初期の変身シーンは生着替えです。笑
2巻では洗脳されたみのりとの仲間割れを経ての友情ストーリー。
3巻と4巻では遼太郎のお父さんが障害となるこいきと遼太郎の恋愛、そして家族のストーリーになります。
私は遼太郎の幼なじみの百地(ももち)が登場する2巻が好きです。
百地は遼太郎に対して憎しみを持っており、遼太郎を傷つけるためにこいきにちょっかいを出します。
さらには、遼太郎に対する小さな恋心を抱くみのりを洗脳。
百地に付け入れられたみのりはどんどん心を黒く染め、こいきが百地を好きになるような術をかけたり、憎しみからこいきの首を絞めたり…。
半笑いでこいきの首を絞めるみのりの姿は当時とても衝撃的でした。
少女マンガなのに顔が怖い!!
その後は乙女・艶若衆の頑張りとこいきの真っ直ぐな心で無事にみのりの洗脳は解け、こいきとみのりは友達に戻ることができます。
3巻に入ると、こいきと遼太郎の恋が少し大人な方向に発展していきます。
中学生なのに大人の姿に変身して二人で高級ホテルに入る…というシーンは子どもながらにドキドキしました。
遼太郎は真面目で大人しそうに見えますが、本人いわくオープンエッチとのこと^^
『こいき七変化』はとにかく一人一人のキャラが濃いのが魅力!
私のお気に入りのキャラは癒しの弥生ちゃん。
弥生と鋲吾のカップル(?)が好きです。
こいき・遼太郎カップル以外の恋愛ストーリーは3巻と4巻に収録されています。
大波乱を起こしたみのりと百地も…ウフフ。
私は響とみりはくっつくのかと思っていたのですが、もり先生自身はしっくりこなかったとのこと…。
『こいき七変化』の思い出
マンガの内容と直接は関係ないのですが、当時私が持っていたこいきのグッズをネットの画像をお借りして紹介します。
まずは付録のバンダナ。
こちらは実家のタンスの中にまだあるはず!
給食がない日、お弁当箱を包むのに使っていました。
この付録の号の扉絵がカウガール風で可愛かったんですよね~。
そしてこちらは応募者全員サービス。
中身の画像が見つけられなかったのですが…下の『ビューティーポップ』の画像と同じヘアアクセサリーたちが入っていました。
こいきのポーチはペンケースとして使っていたのですが、ペンのインクが漏れて汚くなってしまい、かなりショックを受けた覚えがあります。
ここで私の小学生の頃の思い出をひとつ…。
私の小学校では、夏休みの工作アイテムをカタログから注文するシステムでした。
その中に「まが玉作りキット」があり、私は迷わずそれを注文!
こんな感じのキットです。
こいきたちが持ってるような丸くて可愛いまが玉が欲しくて頑張って作ったのですが…石をゴリゴリ削るのが本当に大変だったんです。
完成品はなんとも言えない仕上がりになりました。笑
丸みもないし重いし、遠目から見たらホイッスルみたいだし…。
それでも当時はこいきたちと同じまが玉を持てるだけで嬉しかったです。
私だけが覚えている特別な思い出…( ˘ω˘ )
【追記】
まが玉を実家にて発見しました!
写真はTwitterに載せています。
あとはこちらの「ちゃおスララ」。
簡単に写し絵が描けるアイテムなのですが、私はこれでこいきと天音(『エンジェル♥ハント』)ばかり描いていました~。
当時もり先生の絵柄がすごく好きでした。
『こいき七変化 』は表紙や扉絵が和テイストのデザインが多くて可愛かったなぁ。
あと、もり先生の女の子っていい感じにむっちりしているんですよね。
『極上!!めちゃモテ委員長』のにしむら先生や『きらりん☆レボリューション』の中原先生たちが描くような細くて華奢な女の子も好きですが、もり先生の描く女の子らしい体型はとても魅力的です。
こいきは肉ダンゴと呼ばれる体型の設定なので、ほかの作品よりむちむち度は高いのかもしれませんが。笑
最後に
マンガの感想より思い出話のほうが多くなってしまいました('_')
この作品は根強いファンが多いようです。
もり先生の作品のコスプレ衣装を作っているレイヤーさんもいるみたいで、もり先生のpixivにはこいきたちの衣装についても詳しく載っています。
乙女と艶若衆が揃うと戦隊モノっぽい雰囲気もあるし、当時アニメ化していたらどのキャラも人気が出ていそうだな~と思います。
1巻の最終話の乙女・艶若衆の見開きの絵が圧巻。
私の中では「忍者をテーマにした少女マンガ」といえば永遠に『こいき七変化』です!